日経XTECHの記事「楽天市場でPC購入、自ら味わったネット通販トラブルの闇」の珍言で打線組んでみた

 日経XTECHってITでメシ食ってる人たち、ITリテラシーが(世間の平均レベルよりは)高い人向けのウェブサイトって認識なんですが、その日経XTECHで昨日(5/29)凄まじい記事が公開されました。

 

tech.nikkeibp.co.jp


 全文読んでいただくのは時間の無駄なので要約しますと、日経BPの記者が楽天市場並行輸入業者から買った中華PCが初期不良品で、正規ルートで買ったわけではないのでメーカー保証が受けられない、当然のように業者も返品に応じない、さて困った……という内容です。


 いやまあ、これが産経新聞とか読売新聞に載るなら、まだ理解できますよ。消費者向け注意喚起であるという記事の意図は理解できます。
 自分の知識が浅かったこと、それを自虐的に記事にしたら共感してもらえるかもというのも、まあアリなんじゃないですか。


 ただ、この記事が日経XTECHに載るのはヤバいと思います。記者のリテラシーの低さを露呈しまくっているからです。
 しかも、そのリテラシーの低い記者が「SEが知っておくべき対話術」とか「相手を怒らせてしまう7つのパターン」みたいな(タイトルだけ見ると)上から目線の記事を書いてるわけですよ。しかも有料記事やで。
 いや……それはないだろ……って思うのは私だけでしょうか。


 この記事の中で筆者は同僚から何度も「傷口に塩を塗られて」います。が、日経XTECH読者目線でいえば、同僚のツッコミのほうが当たり前なのではないでしょうか。「リスクがあるのは織り込み済みでは? 自力で直せばいんんじゃないですか」(誤字ってますが原文ママです)あたり、この記者は同僚からも「こいつアホだな……」と思われてるような感じを受けるのですが。


 と、ここまでひたすらディスってきましたが、よく読むと筆者の思い込み(リテラシーの低さ)が酷すぎて逆に珍言の宝庫になっており、打線組めそうな勢いだったので実際にやってみました。


1 中 「A社にその不満をぶつけると、サイトに掲載されている初期不良ガイドラインの文面をコピペしたメールが送られてきた。心ないチャットボットが相手なのか。」
→サポートのメールテンプレートは基本的にコピペですよ

2 二  「「アマゾンだったらすぐに交換してもらえたかもしれませんね」。翌日同僚の2人に状況を話すと、T記者が傷口に塩を塗った。」
→同僚のツッコミその1。まっとうな指摘なのに「傷口に塩を塗られた」と言うこの記者……

3 遊 「まさか中国に連絡して国際郵便で初期不良品を送らなけばならないのか。どれだけ手間と時間がかかるのか。怒りを通り越して途方に暮れた。」
→中華のPC買ってんだから当たり前じゃないです?

4 左 「筆者はここで、購入したのが並行輸入品だとようやく気付く。安さゆえのリスクだったのだ。」
→大草原としかコメントできません。この意識で今まで通販使ってて何も起きなかったほうが不思議

5 一 「だが筆者には、楽天市場を利用する必然がある。銀行からクレジットカード、携帯電話、ブロードバンド、電力に至るまで、あらゆるサービスを「楽天」に染めているのだ。(中略)いわゆる楽天経済圏にいるわけだ。」
→ミッキー(三木谷浩史氏)の理想的消費者過ぎて……。記者なのに単一企業に依存するリスクは考慮しないんだろうか……

6 三 「リスクがあるのは織り込み済みでは? 自力で直せばいんんじゃないですか」
→同僚のツッコミその2。的確すぎて草

7 捕  「ガバナンスが利いているように見える楽天市場でも、まだまだ完璧とは言えないのだろう。ネット通販が大衆化して光が当たれば、当然どこかに影が出る。」
楽天市場とかAmazonマーケットプレイスの仕組み理解して言ってます?

8 右  「住所は分かるので、そちらにうかがうこと、場合によっては被害届も検討することをメールした。するとすぐに連絡が来た。何と「初期不良サポートを進めさせていただきます」という返信だった。決して脅したわけではないが、状況が一変した。さすがに問題意識を持ったようだ。」
→脅してはいないかもしれませんが圧力はかけてますよね

9 投 「デジタル社会の特異性に翻弄される毎日が続く。」
→そもそも日経BP自体がITわからない人に特異性()を解説してお金いただくビジネスモデルしてると思うんですが。ITがシンプルなら御社の媒体の大半に価値なくなりますよ


 なお上記珍言はすべて原文ママです。この中にも誤字が複数ありますが、そのまま載せてます。校正する時間もおしかったのでしょう。


 ただわたくし、この記事を読んで初めて「楽天あんしんショッピングサービス」を知ったので、そういう意味では役に立った記事だったと言えるかもしれません。
 
 以上、わたくし元ITニュースサイト記者で、けっこうリテラシーには厳しい職場だったんで、逆にこの程度で記者やれるんだってのに驚いたのでキーボードを叩いた次第です。
 当該記者様におかれましては、このご経験を糧に記者活動に励んでいただければよろしいかと思います。