きっと何者にもなれない文系大学生のお前たちに告げる就職戦略

 僕の知る限り、大学入学までの方法論は一般化されていますが、大学卒業から内定獲得というステップに関しては、教えてくれるところがありません。内定塾って知らないし行く意味ないような気がしますね……。


 これまた僕の知る限りでございますが、理系に関しては、そこそこの大学に入って卒業さえすれば、推薦という形で比較的容易に内定が得られます。しかし文系に関しては、それが通用しません。通用するのはよほどの有名大の中の有力ゼミですが、そういうところに入れる人間は普通にコミュニケーション力が高いので、就職に苦労することなど無いと思われます。


 僕は早○田の法学部を出ましたが、時期が悪かったのもあるでしょうが就職にはえらく苦労しました。内定をもらった某一部上場企業には、早○田を出て早い段階で面接を受けたから拾われたにすぎません。いわゆる大学枠ってやつですね。早い段階というのがポイントで、たぶん有名大卒の人間はひとりしか必要ないのだと思います。現に、もっと遅い時期に内定をもらった同期からは、僕と同じ大学の学生と一緒に面接を受けたと聞かされました。おそらくその早○田の人物は就職に苦労していたのでしょう。

 

 現在の就職活動まわりの現状については、実際にシュウカツ!(アイカツ!風に)している大学生の皆さまおよび企業人事部の皆さま、就職関連ビジネスで食べている皆さまのほうがお詳しいかと思います。


 ですが、現場の方々はご存知かと思いますが、人事部がいいと思って採用した人間と、現場で歓迎できる人間には割と差が生じます。端的にいうと「何でこんな使えない人間が入ってきたんだ?」としか思えない人材がそこそこ存在するのです。複数社の人から同じ趣旨の発言を聞くので、おそらくこれは一般的な事象なのでしょう。
 そういう悲劇は、おそらく人事部の採用実績と入社した人間の挙げた実績の紐付けがされていない(データベース化がなされていない)から発生するものであって、今後そこには誰かがメスを入れ、システム化して売り出すと僕は思っています。ゆえに、僕の考えるマターではありません。
 ここでは、一兵卒として生きてきた僕のここまでの人生において「これが大事なのでは」という観点から、職を得るまでのステップおよび現場に入ってから使えないと思われないようにするためのTIPSを並べてみます。


1. 幼年期
 ここは自分ではコントロールできないので、親御さんの育て方に期待するしかありません。
 大事なのは、自分がどんな人間かを早い段階で知ること、そして何に向いているかに気づくことです。
 何に向いているかというのは、飲み込みが早いかどうかではありません。練習し続けられることが才能です。飲み込みが早いかどうかっていうのは、練習を楽に感じられるかそうでないかの違いでしかございません。

 スポーツ・芸術なんでもそうかと思いますが、最後にある程度の地点に立っていた人間が勝ちなのです。勝ち負けというのは、要するにその道で食べていけるかどうかですね。椅子取りゲームと同じです。席が限られている以上、最後には誰かに勝たなきゃいけない。席を増やす=市場を創生または拡大することも不可能ではありませんが、僕にはやり方が分からないので、語れる別の人にお任せします。
 よく努力と才能は対極の概念として考えられますが、僕はそう思っておりません。努力できることこそが最大の才能なのです。現に、僕が知っているプロレベルの絵描きはみんな他人から見ると「頭おかしい」と思うほど絵を描いていました。僕が知る範囲において例外はありません。

 日本は依然学歴社会でございまして、そのため勉強ができるに越したことはないのですが、実は勉強ができること自体にあまり意味は無いです。ただ、頭がいい(回転が早い)人間とそうでない人間の差は、はっきり出ます。社会に出ると。


2. 小学生~高校生
 大事なのはコミュニケーションを練習することかなと思っています。他人と話すことが苦にならない程度になれること、そして他人が何を言っているのか理解できるようになるかどうかです。
 どこの職場でもコミュニケーション力というやつを強調するのですが、コミュニケーション力というやつは、結局のところ理解力が一番大事です。人の話を聞いても、理解ができなければ意味がありません。
 理解と書きましたが、ここでいう理解というのは「相手が自分に何を求めているかを正確に把握すること」です。人間が話をするのには必ず何らかの目的があり、聞く側はそれを汲み取らなければ、コミュニケーションは成立しません。
 よく意図的に、あるいは自分ではそのつもりがないのに相手の話を間違った方向に解釈し、それでもって理解したと勘違いするひとがいます。それでは意味がないということです。

 あと、英語を覚えましょう。これはとても大事です。

 なぜなら、日本語しか話せないと、日本で生きるしかなくなり、人生の選択肢がその時点でめちゃくちゃ狭くなるからです。僕のめぐり合わせが悪かったのかもしれませんが、日本の職場はだいたいクズか、クズい一面を内包しています。

  もうひとつ言うなら、何かの職業につきたいと夢を持ちそれに向かって邁進するのはとても結構なことですが、夢破れた場合にそなえてリスクヘッジが必要かなと思います。夢破れたときのことを考えずにひとつのことに突撃するのは、あまりお勧めできません。


3. 大学生
 はっきり言うと、社会的に成功できるかどうかは、これまでの人生で決まっています。と僕は思います。大学に入ってからでは過去のリカバリーがせいいっぱい。
 人と話すことがどうしても苦手なら、話をしなくていい職業を全力で目指すしかありません。ただ、どこに言っても他人の話が理解できない人間は通用しないと思います。饒舌になる必要はありませんが、人の話は聞きましょう。ただ、聞いた話全てに価値があるわけではないことも、予めお断りしておきます。聞いた後で時間を無駄にしたと思うことも多々あるでしょう。そういうときは、次からはその人の話を聞かなくていいような状況を作っていけば良いのです。

 新卒で会社を目指す場合、それまでの業務実績以外の何かで自分を語らないといけませんが、僕は何を経験するより、経験して何を感じたか・そして自分はどう思ったかを語れるほうが大事だと思います。特別なバイトをする必要はありません。その辺のバイトでいいです。しかし大学時代のバイトでは、給料が良くても学ぶものがない職場はおすすめできません。金は社会に出てからのほうが稼げますしそのほうが効率的です。

 そしてひとつ大事なこと。会社に新卒で入るなら、やりたいことにこだわるのは止めましょう。意味がありません。就職先の業種は選べても、何をやらされるかは人事のさじ加減次第だからです。やりたいことが決まっているなら中途で入ったほうがいいですね。よく「会社に入ったら何やりたいですか?」ってエントリーシートや面接で聞く企業がありますが、頭の悪い僕にはトラップとしか思えないですね……。


 最後に、今まで僕が経験した職種について感想を書きます。目指す際に参考にしてください。

 

○営業

 特殊スキルが要らないため誰でもできると思われがちなのですが、大事なことがひとつあります。数字に対して貪欲になることです。
 数字に貪欲になれない人間は、ダメ営業にはなれても二流以上にはなれません。法月将臣さん流に言うと三流にしかなれないのです。法月さんを知らない人は『車輪の国 法月』とかでググってください。名言がたくさん出てきますよ!

 

○広報

 会社によって何を広報というかが全く異なる、変な職種です。

 わたくしはぶっちゃけるとエロゲ会社の広報とア○キーの某編集部を経験しているのですが、そこの副編集長(何故か目の敵にされた)から「営業と広報の違い」とかいうR25の記事を読め! と言われたことをいまだに忘れておりません。
 というかその副編にされたことは割と細かいレベルで覚えています。マイデスノートの一番最初のページに名前を書いてありますので、楽に死ねると思わないでくださいね。っていうか生きてるのかな? って感じだが。

 

○編集者

 わたくしは漫画&作家の担当編集はやったことがなく、いわゆる雑誌記事編集しかやったことがないのですが、知り合いの担当編集者からは愚痴アンド愚痴しか聞いたことがないので、マゾのかた以外にはおすすめしかねます。絵描けなくても自分の読みたい漫画(とかラノベとか?)を人に描かせることができるという浪漫はあるのかもしれませんが、同人編集でいいだろ? と思う。
 いわゆる出版社というのは新卒で入るのは超難関でございますが、編集者には割と簡単になれます。出版社から下請けしている編集者がいっぱいいるからです。編集やりたいなら、学生のうちにバイトで経験するのをおすすめしますね。それで雰囲気が分かります。編集業界では若くて使い勝手のいい人材を常に求めているので、きっとこき使っていただけるでしょう。
 ただ、編集者というのは基本的に他人にダメ出しをする職業なせいか、人間的にはお近づきになりたくない人のが多いような気がします。編集者でかつ菩薩という人は、僕は見たことないです。有能かどうかはまた別なのが厄介なんですが……。

 

○ユーザーサポート

 結論から言います。日本のIT業界は闇アンド闇アンド闇です。全くおすすめできません。というか、サポートは基本的にIT業界の底辺なので、新卒で目指す職業ではないんですけどね。他の職業で食えなくなった人たちが来るところです。
 日本のユーザーサポートは、個人情報保護にうるさくなったので、ちょっと運用ルールが細かくなりすぎています。あとクレームが気軽に言えるようになったため、応答品質というやつに異常にうるさいです。どのくらいうるさいかというと、OJT始める前、つまりお客様対応に入る前にリタイアする人が続出するくらいです。彼らの首を締めているのは、実はお客様ではありません。会社です。
 一度「欠勤をしないのは社会人として当然の責任」とかいう説教をされたことがあるのですが、従業員を締め付けて退職者を続出させている貴社の社会的責任についてはどうお考えですか? って聞いてみたくなりましたね。
 あと、オペレーター>リーダー・SV>社員って明確な身分制度があるのもサポセンの特徴。上に威張られた人間は下に威張ることでしか憂さを晴らせないんだな……ってのがよく分かります。